アナタならどうする?

今月自宅に遊びに来る予定の人が

・ハッキリした濃い味付けが好き
・とにかく素材の味重視、外食は味が濃すぎ&化学調味料が大量投入されていて苦手

という極端な二人組なんですけど…何を作ったらいいんだ💦

正直なところ
I have no idea right now.
でございます。

そういえば。
ネットの情報だったと思いますが、恋人の手料理の味付けが薄いと感じたことがある人の約6割が、パートナーに「味が薄い」と伝えたことがあるそうな。

で、伝えた結果は
●すぐに味付けを濃くしてくれた
●次の料理から味付けが濃くなった
●「やっぱり?自分もそう思ってた」と言われた

という肯定的なものは少数のようで

▲「健康のために薄くしている」と言われた
▲「自分はこの味で育ってきたんだ!」と言われた
▲「だったら自分で作れば」と言われた
▲何も言わなかったが顔が怒っていた

などなど、どちらかというと不機嫌になったり、言い返されたりすることの方が多いみたいです。

味覚に対する反応って、すごくセンシティブだと思います。
人間、食べなければ死んでしまいますので、味覚とはその人が子供の頃からはぐくんできたアイデンティティと言っても大げさではないからです。
だからこそ親密なお付き合いをする人との味覚が合う、合わないは重要なポイントであるとも言えましょう。
とはいえ、せっかくご縁があって仲良くなったのに、味覚が合わないというだけで疎遠になるのもモッタイナイです。

ここでちょっと実例を。
私の友人の話ですが、彼女が恋人に夕食を作って待っている、と伝えたところ、

ありがとう!
寒いからわざわざ外食しに外に出ないで済むのは助かる
楽しみにしてるよ

と彼女の気遣いに感謝した上で

俺、濃い味付けが好きだからさ、できたら濃い系の料理がいいな

とサラリと要求してきたそうです。

これを聞いた時、
「キミの彼氏、どんだけコミュ力高いんだ!?サイグラムのタイプ何!?」
と思わず電話口で叫んでしまいました(笑)。

味付けを濃くしてほしい
ではなく
濃い系の料理を作ってほしい
ですよ。

なんというか、子供に

「キミは悪くないけど、悪いことをしたキミのこの手が悪い」

と子供の人格を否定せず、でも悪いことは悪いと指摘する、上手な叱り方に匹敵するよ、コレ。
(ニュアンスが伝わらなかったらごめんなさい!)

「味が薄い」と伝え、思うような結果にならなかった人は、

指摘→改善要求→自分の望む結果を得る

というプロセスが

苦情→改善要求→拒否

になってしまっていた(少なくともお相手にはそう聞こえた)わけです。

いわゆる「第一ボタンのかけ間違い」というヤツかと。

それでは、指摘と苦情の違いは何でしょうか?

どちらも「アナタの料理は味が薄い」と伝えることに変わりはありません。

意味を辞書で調べてみると……

指摘は、「問題となる事柄をこれだと取り上げてさし示すこと」

苦情は、「自分が他人から害を受けている状態などに対する不平の気持ち」

…ハイ、もう答えは出ていますよね。

アナタの「不平の気持ち」が見えたから、相手も同じように返しただけ

ということです(ま、お相手の虫の居所が悪いとか、性格の問題等でなんでも悪意に悪意に捉えられてしまうケースも中にはあるでしょうが)。

アナタは、チェリストのヨーヨー・マ氏をご存知ですか?
彼が日本の音大生に公開レッスンをした時、課題曲を弾いた学生に

「僕のために演奏してくれてありがとう」

と感謝した後でアドバイスをしたそうです。

世界的に有名なチェロ奏者が、自分より確実に実力が劣っている、指導対象のいち学生に対して感謝したんですよ?!

世界的に活躍できるひとは心がけが違うんだな、と感心したのをつい昨日のことのように覚えています。

話を戻すと。

感謝は、するものではなく、自然と湧いてくるもの、なのだそうです。

そこにあるのが当たり前
そこにいるのが当たり前
自分のために誰かが何かするのが当たり前

そんな感覚では、感謝のセンサーは作動しないでしょうね。
傲慢、驕慢は捨て去って、謙譲、謙虚な気持ちになれば、感謝のセンサーはものすごく反応します。

まずは、感謝のセンサーを起動させること。

そうすれば、味が薄いと感じたとしても、何よりもまず作ってくれた人の労をねぎらうでしょう。

これができないようでは、アナタの感謝レベルはまだまだ低いと言わざるを得ません。

そして、感謝をベースに、改善の要求を伝えること。
その際、マイナスの感情をそのまま伝えるのではなく、プラスの感情になる言い方を工夫すること。

▲なんでこんなに味が薄いんだ
▲薄い味は好きではない
▲もっと塩を入れろ

ではなく、

●もう少し味を濃くしてくれたら嬉しい
●もう少し濃い味が好き
●自分の分だけ塩を足してもいい?

に変えるだけで、不要で不毛なケンカが回避できるわけです。

こういうことを伝えると

面倒だからやりたくない

と言い出す人が一定の割合で出現します。
会社で気を遣っているのに、なぜプライベートでもそんなことをしなくてはならんのじゃ!って。

厳しい言い方になりますが、こういう人は、会社で気を遣っていると思っているのは自分の思い込みで、だいたい周囲からは「気遣いのできない人だ」と思われています。

家と会社は合わせ鏡。
プライベートでできないことが、オフィシャルの場でできるわけがないのです。

売り言葉に買い言葉、というコトバもある通り、相手の反応は、アナタの態度そのものとなっていることが多いのです。

使い古されたコトバではありますが、相手を思いやることが、上手なコミュニケーションの第一歩なのです。

追伸:結局まだ何を作るか決まらない~!!!(> <)

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